ニューヨークでは、全身を銀色とかブロンズ色など一色に染めて「銅像」の
ふりをする街角パフォーマーに頻繁に遭遇します。ずっとじーっとしていて、
チップをあげると動くというパフォーマンスです。見た目が本当に銅像そっくり
なパフォーマーもいて、職人芸だなぁ・・・と思わず感心することも。
でも、ミッドタウンのPark Aveと47丁目の交差点でタクシーを止めようとして
いる彼は、パフォーマーではありません。人間の等身大のリアルな銅像。歩道
の上にポツンといます。
近づいてよく見ると、足元にプレートが。Seward Johnson, Jr.さんの"Taxi"と
いう作品で、1983年からここにあるそうです。髪型や服装も、当時のビジネス
マンをリアルに再現したのでしょう。23年の歴史を感じます。実はこの"Taxi"
は、ミッドタウンの目立つ場所ってこともあって、結構、有名なのですが、
同じSeward Johnson, Jr.さんの作品であまり知られてない銅像(人間の
等身大サイズ)が34丁目のLexington〜3rd Ave.間にもあるんです。やっぱり、
歩道の上にポツンと。作品名は"The Right Light"。絵描きさんが絵を描いて
ます。
この"The Right Light"、地味ながらひじょーに珍しい街角アートじゃないかと
思います。何故かというと、この絵描きさんは、Lillian Kennedyさんという
別のアーティストが1988年に残した巨大壁画のコピーを描いてる、という設定
になってるんですよ。つまり、他のアーティストが残した街角アートをベース
に別の街角アートが作られた、というわけ。特別な展示会でも、ギャラリーや
ミュージアムでもない普通の路上なのに、遊び心たっぷりですよね。
2007.01.14
りばてぃ
*************************************
「ニューヨークの遊び方」
http://nyliberty.exblog.jp/
*************************************