NYの美容ガイドのことなら・・・ NAGASE HIDEKI~hair make~まるごとNY版コラム
2006.11.30 ・ No. 6
「インプットとアウトプット」
文化的環境から影響を受ける事によって、生活のスタイルがついつい変化してしまう事がある。 更には、そこに住む様々な人間によって、現象までもが必然的に変化する。 ファッションの観点で考えると、トレンドは現象である。 ニューヨークに住む自分と、東京に住む自分とでは、内面に大きな変化が現れる。 帰国して、まず感じたのは「情報」があふれている事。 求めていないのに、テレビをつけていればドンドン「情報」が入ってくる。 雑誌には、信じられない程の情報が詰め込まれ、友人知人と話していても情報が・・・ この情報は正しいのか?自分にとって必要なのか? 判断していないのに一方的に入ってきて、私の中に「情報」として居座る。 なんか暴力??? 逆に、ニューヨークでの生活を例えて、これと反対だ。 情報は求める必要がある。 自分からそこに行かなければ、向こうから来てくれない。 まずは、自分は何がしたいのか?何が欲しいのか?を考え、情報の「素」まで出向く。 必ずこの順番なので、そもそもの自分の考えや、気持ちなどが「思考」として形成されていて、人に伝える気マンマンとなる。 友人知人との会話では、「情報」ではなく、それぞれの「思考」をやりとりする事となる。 これは私だけでなく、多くのニューヨーカーに当てはまるだろう。 まれに例外の人もいて、前回、こうなって欲しくないという気持ちを込めて書かせて頂いた。 イマイチ渡米目的が解らない日本人、たぶん学生・・・ 彼らは、日本で暮らしているのと変わらないので、例外とみなしたい。 ニューヨークに住むと、ファッションやヘアスタイルの面で、違和感を感じると思う。 ひらたく言うと、困る。 ブラックカルチャーから派生したジャンルが好きな人以外は、困る。 かわいい服、どこで売ってんの?ってか何が流行ってんの? そんな質問をされたら、私は「あなたはどうなりたいの?」と質問する。 情報は、自分にとってインプットといえる。 逆に自分の思考を、言葉や態度で表現し、相手に伝えることがアウトプット。 YES!! ニューヨークでは、ファッションはアウトプットそのものなのだ。 では日本はどうだろう。 残念ながら、インプット。 以前のメルマガでも、そんな事を書いたと思うが、日本のファッションは、健康的な状態にない。 ヘアスタイルも、その傾向は顕著で、情報によって与えられたトレンドは、判断する事が無くなった人達にインプットされ、やがて氾濫する。 私の個人サイトでも、トレンドの起こり方について書いていて、物事の仕組みと解っていても、なぜかもどかしい。 私自身に話を戻すと、少なからずテレビを観るのだが、1日24時間と決まっているので、確実にアウトプットの時間は減る。 そこまでなら、入ってくる情報の多さに、NYに住んでいた時より「物知り」になっていきそうなものだ。 だが現実には、知識は増えたかもしれないが、どうやら「くだらない」知識であり、一番嫌なのは、「アウトプットしたいもの」が減ってきている感がある。 あぁそうか。これか。東京病だ! ニューヨークに住んで、ファッション、日本人、日本について気づいた事は財産だと思っている。 解ってんのに東京病は、今もドンドン私をむしばんでいく。 今に自覚症状さえ薄れて、深〜い所に落ちていくに違いない。 よしっ、ニューヨークいくぞ!!
006.11.30
長瀬英貴 |
少しでも有益な情報を共有すべく、ご意見、訂正・追加情報をお待ちしております。
連絡は、(株)no borderお問合せフォームからお願いします。
サイトに関する情報提供・お問合せはこちらからお願い致します⇒お問い合わせ
広告も募集中です。お問合せからご連絡ください。