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No.402003.04.13

『郵便屋さん』


    ニューヨークの郵便局は実に地域性がある。大きな地区であれば本局があり、ほかに 支局がある。私みたいにしょっちゅう郵便局に通うと郵便局の職員と顔見知りにな る。”Hi, How are you?” のあいさつから始まり、ちょっとした日常会話をしてか ら、用件に到達。このちょっとした会話があるかないかでその人と郵便局の付き合い がわかるくらいだ。この郵便局の職員はみんなけっこう長いこと同じ局に勤めてい る。これがおもしろい。きっと公務員だから居心地がいいのかな?

    彼らの制服はなかなかすてきだ。青に統一され、なかなかかっこいい。男性はネクタ イだが、女性はリボンのようなものがつく。寒いときにはこれまた制服の紺のセー ターだ。外を歩く配達職員の制服もまた季節性がある。夏の制服は半ズボンと半そで だ。そして女性も男性も配達職員として働いている。マンハッタンでは場所によって は車で配達せず、両側に大きな袋を伴う三輪車で配達だ。

    郵便物は大きなトラックに乗せられてまずオリーブ色の郵便ボックスに入れられる。 そこを地域を配達する配達員が鍵を持ってあけにくる。そして自分の車なり、マン ハッタンであれば三輪車の袋に入れて各アパートなり家に配達するのだ。

    マンハッタンのアパートは1階にメールルームがあり、そこには郵便受けがずらりと 並んでいる。郵便配達員は各アパートの入口の鍵を持っていて、入口から入ってく る。その鍵の数といったらすごかった。おそらく50個くらいはあるのではないだろう か。重さもさることながら、いったいどの鍵がどのアパートなのか探すのもたいへん そうである。そして配達員はさらにそのアパートのメールルームの鍵をあけてメール ルームの内側からそれぞれのアパートの郵便受けに郵便物を入れていく。表側のロ ビーからは鍵を持った住人が個々の郵便受けをあけられる仕組みになっている。大き なもので入らないものがあるとなんと表にちょこっとわかりやすいように置いてある のだから盗まれはしないかとちょっと心配だ。

    一軒家の場合はまた状況が違う。各家の正面には郵便受けがあり、たいてい建物の外 につけられているので、日本のように門柱の中に郵便受けがあるというようなことは ない。そもそもアメリカの家のほとんどは門がない。直接ドアだ。ある家ではドアの ところに郵便受けがついていて、直接家の中に郵便物が落ちる仕組みになっていた。 しかしこれでは冬場、隙間から寒い空気が入ってきて寒いことだろう。きちんと中ま で押し込んで落としてくれればいいが、必ずしもそうされずに郵便物がただ途中まで はまった状態のときが多いようだ。また家が道路から離れた奥に立っている場合は、 郵便受けが独立して外に立っている。赤い旗がついていて、その旗が上がっている時 は、郵便物が届いたサインを表示している。また逆にこちらから郵便物を出したい場 合、配達員が持っていってくれる。このときも、出したい郵便物がありますよという 表示として旗をあげておく。

    郵便配達員とはあまり会うことがないし、たまに小包が届いたときにベルを鳴らして くれるが、まにあわないと、ただドアのところに置いたままで立ち去ってしまう。そ のため、知り合うチャンスがない。それでもニューヨークの習慣で年に一度のクリス マスには10ドルほどのチップを郵便配達員に渡している。私もこの習慣にのっとっ て、ちょうど配達員が来た時にドアをあけ、ご苦労様です、のチップを渡したが、半 年して初めて郵便配達員と会話をした。しかしこのところいろいろな配達員が来てい るようで、どうやらいつも同じ人ではないような。今年はどうしようかな?

    ノーラ・コーリ
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    Nora Kohri
    (Overseas childbirth and childcare consultant)
    info@caretheworld.com
    http://www.caretheworld.com
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書・木村怜由

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