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No.942007.02.08

『家族でいっしょに食事』

    子どもの塾が夜なので、子どもは塾で食事。パパは帰りが遅いので、帰宅して から食事。小さい子どもは早く寝るので、早めに食事。ママはまだおなかが すいていないので上の子どものお迎えに合わせて食事。これが孤食の実態では ないでしょうか?

    帰宅は早いアメリカのパパ、おけいこごとなどは夜にないし、塾にもいかない アメリカの子供達。なら当然家族でいっしょに夕食を食べているだろうと思う と大間違い。ニューヨークではこのところばらばらで食事をすることが問題化 してきています。まず夫婦共働きは当たり前になりつつあり、それゆえに、 おけいこごとの時間がづれこんでいます。10歳の子の太極拳のレッスンが5時半 から7時半までとか。高校生の場合、スポーツの試合が他校であれば、帰りは 夜10時ということも。いったいいつ夕食を食べるのか?と聞けば、みんな そこらへんのマックへ行ってとりあえず腹ごしらえとか。ママは夜のミーティ ングが増え、食事を後に食べることも。パパは残業が増え、以前より働かない とよい暮らしができません。こうなると家族でいっしょに食べられるのが週に 何回あるかという計算になります。食べる時間も夜遅くなったり。中にはまず 母子で食べて、それからパパが遅く帰ってきて食べるときに家族がまた集まる という家庭もあります。

    しかし家族いっしょに食べることはとっても重要です。まず子供達が何をして いるのか、何を考えているのかがわかります。それによって非行に走ること が減ります。そして学校の様子もわかるので、ちゃんと勉強に追いついている かも把握でき、問題が起きても早く対応できていれば、成績も上がってくる ことでしょう。

    このように食事をいっしょに食べる大切さを奨励するために地域によっては、 1ヶ月に一度、まったく夜の予定がない日まで地域こぞって作る始末です。 マンハッタンで働いていればママの帰りが7時ということもざらです。その ためいっしょに食べるとなると9時を回ることもあります。結局みんなもっと もっと働かないとここニューヨークでは生きていけないということでしょう。 友人も仕事を2つ持ち、さらに土日まで働いています。どうしてそこまで? と聞けば、彼女はシングルマザー、さらに周りのスタンダードに合わせる ためと言います。つまりいい生活を子供達に与えたいからとのこと。

    昔は日曜日にはみんな教会へ行くので、お店は午後にしか開きませんでした。 しかし今は教会へ行く人も減り、さらにさまざまな宗教の人がいるので、 お店も朝から開いています。おけいこごともだいたい学校が終わった4時から 6時には終わっていましたが、今では連れてくる親に合わせて夜まであります。 結局、大人の都合で子どもの自然なスケジュールを乱してきたのではないで しょうか?なんと readysetrelax.orgなどというサイトが誕生するほど。 Overscheduled kids, hyperparenting このあたりでも検索できます。

    忙しくなると、私達はこの世で大切なものを失ってしまいます。特に消費 社会の先進国ではお金が第一と考えがちです。しかし、生きていくだけの お金があればと自分に言い聞かせることも大切ではないでしょうか?何も かもお金でしょうか?お金に代えがたいものがいっぱいあるはずです。それ を犠牲にしてないでしょうか?まずどうして子ども達を産んだのですか? ものに囲まれて育ってほしいからですか?それが幸せですか?子供達が一番 求めてるものは、パパやママとの時間ではないでしょうか?

    ノーラ・コーリ
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    Nora Kohri
    (Overseas childbirth and childcare consultant)
    info@caretheworld.com
    http://www.caretheworld.com
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書・木村怜由

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